弟子のSです

武術の稽古日誌

武術について

武術的なものの考え方について

先日またもや、うーんとうならされる事を師に言われた。 数年前、師からうかがった喩え話にこういうものがある。 「地震で家が潰れて火事になりました。家の下敷きになり足が挟まれて動けません。傍らにノコギリが落ちています。火が迫ってきます。足を切り…

システマ聞きかじり

システマ(英語のsystem:体系・仕組み)、という掴みどころのない名前の武術について調べています。 ざっくりwikiから抜き書きすると・・・ ロシアの軍隊格闘術。徹底した脱力と柔らかな動作が特徴。 身体の使い方の基本原則はKeep breathing (呼吸し続け…

「すべては愛で溢れている」

「愛=生命=生物」という視点に立てば、このような詞もわかる気がします。まだ「気がする」だけですが。 You'll be given love You'll be taken care of You'll be given love You have to trust it あなたは愛を与えられる あなたは慈しまれる あなたは愛…

白桃会の紹介動画できました

予告編から一挙ご紹介いたします。とくとご覧あれ〜 予告編: https://www.youtube.com/watch?v=7A2W8AjBt7E 本 編: https://www.youtube.com/watch?v=kRkhk3HRYrU 本編中、個人的に直視に耐えない部分がありますが、ろうにゃくニャンにょ誰でも稽古できま…

ガソリンは走らない

昨日、師から聞いた話。 ある人が四輪車でサハラ砂漠を縦断していたところ、アクシデントにより車が走行不能になってしまった。水と食糧は10日分あるが、底をつくのは時間の問題。Sさんならどうしますか。 その人は四輪車を分解してなんと二輪車に改造し、砂…

赤ペン先生

師から次のような宿題をいただき回答を提出、赤点を頂戴し以下の再回答を今朝提出した。 1・「観る」目で観察した時、「構え」というのは何を表したものですか? 答:(わからない。)上級者と初心者の構えの違いは、同じ接触点から得られる情報量だと思いま…

如是我聞 <武術と政治>

師のお母さまは学生運動華やかなりし頃に青春を過ごされた方で、その世代の多くの人がおそらくそうであるように、社会を変えようという気持ちを強く持っておられた。生まれた息子にも歴史をつくる人であれとの思いを込めて「史織」という名前を贈ったそうな…

三十七式太極拳

自由になるために武術をしていると言っても、実技を稽古しているからにはやはり組手が強くなりたい。太極拳の要素が反映されていない組手をしないこと、と師は言われた。たとえばジークンドーでは遮るところを、太極拳では捨己従人、受けてそのまま返してや…

用語解説

カサブタだ黒子だと、知らずに読む人にはスキンケア関連の話題かと思われそうな昨今の記事の頻出用語について、師の言葉を引きつつ説明を試みたいと思います。 カサブタ:我執。意識的な意識。自分の本体・自我を覆って見えなくしているもの。 本来の自分の…

くまのポン太郎

私:太極拳のポンでは身体を何でつなげているのですか? 師:全部です。あ、骨以外かな。骨は別にいいです。 各家庭に一つはあるであろう、プッシュトイというもの。つながるとか張るとか、これが太極拳でいうポンの感じ? はりきって立ってます 骨格をつな…

空手のこと

今日は集中して空手について座学し「いろいろあるんだなぁ・・」と全体の印象は曖昧ながらも、だいぶ賢くなったと思う。昨日までの私がどれほど空手について無知だったかはあえて書くまい。アメリカとイギリスの違いもわりと大人になるまで微妙だった私であ…

参考動画いろいろ

昨日の稽古への参加条件として、指定の動画を見てレポートを出すという課題が出ました。予備知識ゼロでこの世界に入った私にはどの師範のお名前も初耳で、知らないものは怖いということわりの通り、まず得体の知れない怖さが動画を見た第一印象でした。そこ…

如是我聞 <武術家の一生>

師に伺った興味深いお話をご紹介します。それは従来、武術の技法がどのように継承されてきたかというお話です。 昔ながらの世襲制度ではライフイベントと合わせ、下図のような技術の伝承が一般的だったといいます。次世代への技術のスライドはおおむね40歳頃…

お稽古チェックリスト

□「でも」「じゃあ」「だって」「要するに」を言わない □答えを急がない □何が問題なのかを言語化する □部分でなく全体に目を向ける □感情を軽視する □変わるための稽古なのに変わらないことを前提にしない □目先の稽古回数を増やすことばかり考えない □わか…

如是我聞 <基礎鍛錬>訂正版

(11月5日の記事を修正しました。自分の解釈でニュアンスを曲げないように気をつけました) *コメントでの師の指摘にある通り、まだ文意が通じにくいようです。作文力に絶望しかけていますが、座学では「かつら剥き」「ワットの蒸気機関」「復元ポイント」…

如是我聞 <基礎鍛錬>

やってみると文章にまとめるのはなかなか難しいですが、座学の内容をできるだけ記録していこうと思います。*師からいただいたコメントの指摘にある通り、誤りの多い記事となっています。コメントと後の訂正版をあわせてお読みいただければと思います。 白桃…

ノートから

昨日の護身術の時間に伺った間合いの話をまとめてみましょう。 近いと力負けして倒されるし、離れると打撃をくらう。非力な者は技を身につけ、技の生かせる間合いでくっついて、相手からダメージを受けないように戦うこと。 さらに双推手でも、手は内側・上…

チーサオと双推手

二人が向かい合って手をくっつけて稽古していれば双推手、という訳ではないことが昨夜はわかって良かったなぁ本当にうれしいなぁ。とポジティブシンキングに努めつつ「推手」と「チーサオ」の違いについて学んでみましょう。 ブルース・リーが学んだのは詠春…

師の問いに応える2

以前出された宿題にずっと答えられずにいたものです。その後いろいろ見聞したので、まとめてみます。 問い: 太極拳では、ゆっくりの動作が有効なのはなぜですか。 答え: 揺らがずにニュートラルでいるためには、身体のコアがしっかりしていることが必要で…

「虚」と「実」

太極拳でよく聞く「上虚下実」。両足は根を張ったように動かず、上体は柔らかく動いて相手の力を受け流す。このように「虚」はリラックスした動のイメージ、「実」はどっしりとふんばる不動のイメージを指す言葉です。 例えば「上実下虚」のコンビネーション…

蟷螂拳・南派拳法と太極拳

蟷螂拳と南派拳法。Sが今まで触れたことのある拳法について、太極拳と比較して師に説明していただいたので、ここにまとめてみます。 まず、それぞれの戦い方の特徴。 ●太極拳:相手との接触点から発展させていく。相手の力を受け流す。相手にくっつき離れな…

再び師の問いに答える

兵法に身構有り。太刀にも色々構を見せ、強く見へ、はやく見ゆる兵法、是下段と知るべし。又兵法こまかに見へ、術をてらひ、拍子能(よき)様に見へ、其品きら在て、見事に見ゆる兵法、是中段の位也。上段の位の兵法は、強からず弱からず、角らしからず、は…

師の問いに答える

兵法に身構有り。太刀にも色々構を見せ、強く見へ、はやく見ゆる兵法、是下段と知るべし。又兵法こまかに見へ、術をてらひ、拍子能(よき)様に見へ、其品きら在て、見事に見ゆる兵法、是中段の位也。上段の位の兵法は、強からず弱からず、角らしからず、は…

論理的であるということ

武術に関する思考は、論理的である必要がある。「自分はこうだと信じている」「自分はこうしたい」というような願望は入り込んではいけない。人に通じて初めて術である、ということは、主体は自分ではなく受け手側にあるということだからだ。 という師の言葉…

我執を捨て、自我を確立せよ

「自分」について、師が口を酸っぱくして言われるフレーズがこれです。執着にもさまざまありますが、我執とは自分へのとらわれ、自分が正しいと思う心です。それがなぜいけないかというと、武術は人に通じて初めて術であり、戦いの主体は自分ではなく常に相…

戦うということ

武術は対人技術であり、対人的に効果があって初めて意義のあるものです。 効果があるとは相手と融和するにせよ敵対するにせよ、場を制する、戦いを制するということで、ここではどれだけ相手の視点に立てるかが重要になります。なぜかというと、戦いの相手は…

武術について

私の師事しているのは佐山史織先生、30代の男性の武術家です。 教伝内容は太極拳と柔術の技法が主軸になっています。柔術は柔道や合気道の生みの親的な武術で、太極拳と共に身につけることで、実戦において双方がお互いのバックアップの役割を果たすといいま…