弟子のSです

武術の稽古日誌

戦うということ

武術は対人技術であり、対人的に効果があって初めて意義のあるものです。

効果があるとは相手と融和するにせよ敵対するにせよ、場を制する、戦いを制するということで、ここではどれだけ相手の視点に立てるかが重要になります。なぜかというと、戦いの相手は異なる考えの人間であることが前提だからです。異種である他者を理解し、分析し、攻略することが強さにつながります。「幽霊の正体見たり枯れ尾花」「敵を知り己を知らば百戦危うからず」「相手の気持ちになって考えてみよう(標語)」など申しますが、そんな感じではないでしょうか。

戦いにおいてはこのような相手の把握、それに加えて自分の把握、シチュエーションの把握が必須だと師は言われます。どれもこれも自分にはできていないまま、語るのがだんだん苦しくなってきました。そんな心中は棚に上げて、次は自分の把握について考えてみましょう。