弟子のSです

武術の稽古日誌

今日のお稽古

武術90分。剣と杖。

正眼の構え、摺り足、歩法、二刀での素振り、構えて・受け流して・打つ、杖での素振り、杖を使った太極拳套路

故障があるとネガティブになって、本質的な問いが湧いてくる。

実は『極め方のコツがわかる!総合格闘技入門』の内容が、師に教わるものとあまりにもかぶっていて、ためになるを通り越して、疑問が生まれてしまったのです。

「格闘技と武術はどこが違うのか?もしや、私は格闘技を習っているのか?だとしたらドンキホーテ的に無謀なのではないか?無謀だからケガしたんじゃないか?」

師に訴えだすと、疑問だか世迷い言だかわからなくなって、もう止まらない。武術と格闘技の違いがわからないと言われて、師はがっかりしたと思う。でも今は本当にわからなくて、昨日から尋ねようと思っていた。師に出された宿題とも重なるから。強い弱い、速い遅い、優劣、老若、貧富、纏わりつく、この相対性の泥沼から抜けて楽になるすべはないものか。

昨日の交流会で感動した「師との稽古で与えられるのは問題だけ。解くのは自分一人ですること」など拭ったように忘れて師に答えを乞う。すると師が言うことには「さっきから、これだけはっきり答えているのに、どうしてわからないんですか」。えっ?

きっと、ものごとは、こちらにわかる準備ができて初めて、聞いてわかるものなのだ。太極拳3年目でやっと套路の応用の説明が飲み込めるようになったように。3年間、師は繰り返し同じことを説明していたはずだ。目の前にあって見えないもの。