弟子のSです

武術の稽古日誌

しびれてる場合か

ひざ関連で弱音を吐く私に、師が言われることには

「もし私が片足を切断したとして、Sさんは組手で私に勝てると思いますか?」

うーんと想像してみた。全然勝てる気がしない。師の闘いぶりをありありと思い描くことができる。師は武術の塊(かたまり)なんだ。別の時はこのようにも言われた。

手足をもがれても、武術は捨てない。

しびれる。

何をどうして、それほど強くなってしまったのか? なぜ、それほど異常に安定しているのか?

自分の中に頼るものがなくて心細かったことが、師にもあるのだろうか。泳げもしないのに岸を離れて、うっかり遠泳に出ちゃったような気持ちになったことが。