弟子のSです

武術の稽古日誌

今日のお稽古

護身術→太極拳

昨日更新された師のブログの記事に、手で「相手を掌握する」「相手を自分の身体の一部のように動かす」「触れている部分から相手を操作する」などの心躍る記述があったが、そのためにはまず力に力で対抗する癖を改めないといけない。というわけで、力の流れに逆らわない・筋力を使わない稽古を繰り返す。

対面して、押されたところを押し返す。引かれたところを引っ張り返す。立位。座位。関節技から逃げる。りきまずに倒される。

ポイントは、

・相手の力の流れに逆らわない。押されて押し返すのも、引かれて引っ張り返すのも、いったんは相手の力の流れを受け、その反作用で得られる反発を利用して返す。

・逃げさせられない。逃げる。倒されない。倒れる。支配権を相手に渡さない。

・相手から直線的に加わる力を、(手だけでなく)体軸を捻って横方向に逃がす。推手の要領。

太極拳では、重心移動を意識しながら、動作に「止め」をつくらないように言われる。

拗歩からの歩法をおさらいした。「拗」の字を調べると「ねじれる」という意味で、拗歩とは立ち足と攻撃の手が逆になる立ち方のこと、とある。ふむふむ。

「悪いことは言いません、できるのならば手術して、それからいらっしゃい」と合気会では言われたが、武術では欠落部分を工夫しだいでいくらでも補完できそうな気がする。というか、それが武術そのものなんじゃないかと思う。そういう意味で、ケガをしてからの方が稽古が深くなった。手術しないと決めたわけではないけれど、「しなくても問題ない」と思えることでどれだけ気持ちが楽になっているかわからない。