弟子のSです

武術の稽古日誌

今日のお稽古

護身術→太極拳

つっかい棒になりきることで、押す力を地面からもらう、押される力を地面に逃がす稽古。

これができると本当に腕力に頼らずにすむ(はず)。しかしそのためには適切なポジショニングとタイミング・正中線をとる角度・相手の動きを先読みする・こちらの動きを先読みされない、等々、正確にできなければならないことが沢山ある。道具になりきるのも大変だ。

また、推手をずっとやっているせいか、突きは受け流す、と体が学習しているが、つっかい棒になって突きをあえて受け、押させておいて引く(つっかい棒を外す)ことで相手を倒すことも学んだ。なにしろ将棋と同じで、手の読み合いだ。しっかり玉(正中線)を守った方が勝つのだ。

太極拳では、このつっかい棒動作の代表格は斜飛勢である。私はしかし左ひざが使えないので、つっかい棒になれるのは右足だけ、右足を後ろにすると利き手でない左手で突かなければならないというジレンマが。こういう時・・ああああ、ひざ治したい!と狂おしく思う。

今日は師が、ご自分の太極拳との出会いを生徒に話して下さった。師は学生の頃、40も年長の人から太極拳を学んでいる。細身の方だったそうだ。そのエピソードは師のブログに詳しい。

私はこのまま武術を続けて、還暦を迎える頃、二十歳の迷える若者に人生を変える衝撃を与えられるような人になっていたい。そう思った。

心に希望の灯をともして帰宅し、茶の間の整理ダンスをつっかい棒になりきって突く。ずしんずしん。娘ら「いやぁ〜」「家にゴジラがいる」。