自由になるために武術をしていると言っても、実技を稽古しているからにはやはり組手が強くなりたい。太極拳の要素が反映されていない組手をしないこと、と師は言われた。たとえばジークンドーでは遮るところを、太極拳では捨己従人、受けてそのまま返してやるのだ。そのために全身を連関させて、力に頼らず重さにたのむ。そういうことを意識しながら套路(型)を繰り返す。
太極拳三十七式
第一式 起勢(きせい)
第二式 左掤、攬雀尾(さほう、らんじゃくび):スズメの尾をつかむ
→攬雀尾には太極拳の基本動作、掤・捋・擠・按(ポン・リー・ジー・アン)の要素が全て入っている
第三式 單鞭(たんべん)
第四式 提手(ていしゅ)
第五式 靠(こう)
第六式 白鶴亮翅(はっかくりょうし):白い鶴が羽を広げる
第七式 左楼膝拗歩(さろうしつようほ):左ひざを払う。拗歩(立ち足と攻撃の手が逆)
第八式 手揮琵琶(しゅきびわ):琵琶を奏でる
第九式 左楼膝拗歩(さろうしつようほ)
第十式 進歩搬攔捶(しんぽばんらんすい):踏み出して搬(裏拳)攔(封じる)捶(縦拳)
第十一式 如封似閉(じょふうじへい):封(引き込み)閉(押し飛ばす)
第十二式 十字手(じゅうじしゅ)
第十三式 抱虎歸山(ほうこきざん):虎を抱いて山へ帰す
第十四式 攬雀尾(らんじゃくび)
第十五式 斜單鞭(しゃたんべん)
第十六式 肘底看捶(ちゅうていかんすい):ひじ下にこぶしを見る
第十七式 倒輦猴(とうれんこう):後ずさって猿を追い払う
第十八式 斜飛勢(しゃひせい):斜めの飛ぶ姿勢
第十九式 雲手(うんしゅ):雲の中で両手をうねる
第二十式 單鞭下勢(たんべんかせい):下方にスクワットする単鞭
第二十一式 金鶏獨立(きんけいどくりつ):金鶏が片足で立つ
第二十二式 左右分脚(さゆうぶんきゃく)
第二十三式 転身蹬脚(てんしんとうきゃく):身を翻してかかとで蹴る
第二十四式 左右楼膝拗歩(さゆうろうしつようほ)
第二十五式 進歩栽捶(しんぽさいすい):踏み出してこぶしで打つ
第二十六式 上歩攬雀尾(じょうほらんじゃくび)
第二十七式 單鞭(たんべん)
第二十八式 玉女穿梭(ぎょくじょせんさ):妖精が機を織る
第二十九式 左掤、攬雀尾(さほう、らんじゃくび)
第三十式 單鞭下勢(たんべんかせい)
第三十一式 上歩七星(じょうほしちせい):北斗七星に向かって踏み出す
第三十二式 退歩跨虎(たいほここ):後ずさりして虎に跨がる
第三十三式 転身擺蓮(てんしんひれん):身を翻して脚で蓮を掃く
第三十四式 彎弓射虎(わんきゅうしゃこ):弓を引いて虎を射つ
第三十五式 進歩搬攔捶(しんぽばんらんすい)
第三十六式 如封似閉(じょふうじへい)
第三十七式 十字手(じゅうじしゅ)
(参考:Cheng Man-ch'ing 'T'AI CHI CH'UAN')