弟子のSです

武術の稽古日誌

今日の読書

次女の大学の入学式で小田急線の鶴川へ。普通に保護者向けのカリキュラム説明会などあって時代の変遷を感じる。

往復4時間の移動でやたらと本が読める。森茉莉の随筆集『贅沢貧乏』を持っていった。

室生犀星という男』『老書生犀星の「あはれ」』。「何時何日から弟子入りをして、師弟の縁を結んだのではないが」との但し書きつきだけど、室生犀星への畏敬(というより畏怖)の念の描写がもうほんとに「わかるわかる!!」という感じで、うまい。本当にうまい。

無一物でありながら豪奢に暮らす。赤貧の貴族。そうだ。女にもいたんだ。

年譜を見ると、彼女のキャリアが始まるのが結婚・出産・離婚を経たのちの50代からだというのも興味深い。初めて犀星宅を訪れたのは55歳の時である。

それにしても長距離通学、いや〜、スマホを見つめて過ごすには惜しいですね。