弟子のSです

武術の稽古日誌

今日のお稽古

マンツーマン20分+子供空手教室50分。大塚にて。

単推手と双推手。宿題の「構えと受け」のチェックだ。

宿題を通して、構えを考えるとは「道具化した腕で何をするか」を考えることであり、受けを考えるとは「腕を道具化するとはどういうことか」を考えることだと思った。ひらたく言うと、まずはとにかくひじを曲げずにポンを張る、ということだ。套路をしっかりやろうと思っている。

師の指示に従いながら、ポンを張るよう心がけて単推手をしたらすごくうまくいった。円相にするとひじ起点でなく肩起点で動くようになる。ひじが頑張るのはひじの仕事だけど、肩が頑張るのは体軸の仕事だなと思った。

空手では受け、合気上げ、胴を中庸な状態(硬くも柔らかくもなく)にして突きや加わる力をコントロールする、蹴り、組手、寝技。

Mくん5歳は今日も舌好調だった。「汗たくさんかいてるね」「足の裏がよごれている」「虫歯がある」・・子供の言うことは噓やてらいがなく、刃物のように無心なので私は彼のコメントを楽しみつつも実は結構身構えている。私にはロクなコメントをくれないが、師には「猫みてえだな」「先生には誰もかなわねぇ」と『拳児』の大牛くんばりの賞賛を寄せるMくんなのであった。

「大人ばっかりいて子供はオレだけで(ぶつぶつ)」しかし空手は嫌いじゃないらしく「回し蹴りは、オレは家でうんとやってるんだ」。あー、いいな。こういうのが一人稽古の原点なんだな。

座学では「壷に手を突っ込んだ猿」の話を伺った。口の狭い壷に猿が手を入れて、中のいいものを掴めるだけ掴んで取り出そうとするんだけど、壺の口に手がつかえて抜けないという話。含蓄に溢れている。それから論語竹林の七賢の話のさわりなど。

帰宅すると夫が珍しく早い時間に会社から戻っていた。私の誕生日だったので夕食後にケーキ。友人知人の善男善女からいただいたお祝いメールに必死に返信する(文章を書くのが劇的に遅いので)。日付が変わる前になんとか間に合った。皆さんありがとうございます。誰も見てないと思うけど。