弟子のSです

武術の稽古日誌

昨夜のお稽古

人間一生二万日、どうせ死にに来た世よ・・なんちゃあ未練は無いきに・・・

中野にて90分。明日も入れてまさかの三日連続稽古となる。修せざれば現れず、えいえいおー。中国武術の上級者と稽古を共にさせていただく。

白桃会の武術のおさらい。

鉄扇功の要領で、息を吸って自身の内面に力を溜め、リリースして蒸気を吐くように力を出す稽古。「溜めて→リリース」のパターンは耐える相手の隙をつくのにも使える。

羽ばたきと腕振りの用法。腕振りは弧を描かず、直線的に前後に動くこと。それができると、突きをよけたと同時に相手の懐に入れる。

套路の用法。起勢・左掤・攬雀尾・単鞭。

推手。

中国武術家の方を相手にさせていただいた、最後の推手がよくなかった。普段の稽古で見慣れた推手とは異なる動きだ。

昨日、円相で動くことを稽古して良くなった感触を得たばかりの推手なのに、大きくて強そうな知らない男性が勝手の違う動きをしてくる。そのことで舞い上がってしまった。本質的なルールを見失い、推手って何だっけ?状態に。怖さにとらわれて、相手を見ること、相手に合わせること、全て忘れた。力んだために後に書く事故にもつながった。

間抜けな推手にへこんで帰る道すがら、頭の切れるRさんがカチャカチャと、私が「どう」間抜けでどこが悪いのかを分析してくれたので謹聴する。その中にSさんは硬くて軽いんですよ、という指摘があった。ああ、それじゃ簡単に倒されてしまうはずだ。

一人になって、へこんだ感情の本体を明らかにする。

・他流派の人にいいところを見せたかった。「師の顔に泥を塗って・・」的なことを思って恥じ入っている。昨日そういう感情の無意味さについて師に話を伺ったばかりだ。本当はただ単に、私が師に誇らしく思われたいだけだ。

・今までなかったのが不思議なのかもしれないが、稽古中に初めて私の胸にがっつりと相手の手のひらが接触するという事故(?)があった。力んだ推手の流れの中で起きたことで、私の未熟さが原因である。私も動揺したが私以上に相手の武術家の方が申し訳ないほど気にされ、何度も謝らせてしまって恐縮のスパイラルに。

そんなこんなでうなだれて帰宅。下手なら下手なりの「ありのまま」でやればいいのに、それをしないみにくさ。