弟子のSです

武術の稽古日誌

ディスコミュニケーション

幼なじみOと、共通の友人と3人でごはん。こじれにこじれた離婚問題を抱えるOは、その友人に誘われてある新興の宗教団体に加わることにしたと言って私をひどく落胆させた。もっとも友人は、これは宗教じゃないのよと強調していたが。

デリケートな感情が薄膜を被ったようなOは、いつもいつも、つらい感情の解決策を探している。私は彼女に助言を求められるたび、感情でなくて、感情の原因に解決策を与えなきゃ問題はいつまでたってもなくならないと思う、みたいなことを伝えてきた。感情の出す答えを答えと思ったらダメだと、彼女を見ているとつくづく思えたから。どうしたらいいか、私じゃなくて、友人じゃなくて、教祖様じゃなくて、自分に、感情抜きの自分に訊きなよ。

「ノリ(私のこと)は頭が良くて強いから・・・私はバカだから」とOは言った。「短大しか出てないし」とも。すごい徒労感だ。師もふだん、こんな気持ちで私に接しているのだろうか。

しかしまあ、五十女の私達、根治療法でなく対症療法でごまかしごまかししてれば寿命が尽きる年齢でもあるのかなと思う。つらくなきゃそれでいいのかよと思う私は、たぶん温かさに欠けているんだろう。

幸せならいいのかな。私にはわからない。私はいやだっていう、それだけ。