弟子のSです

武術の稽古日誌

愛とかについてのいろいろ

「愛するとは、より高貴な理解のしかた。行うとは、より明確な思索のしかたであると知れ。何事も意識の毒汁の中には浸さずにはいられぬ憐れな悟浄よ。我々の運命を決定する大きな変化は、みんな我々の意識を伴わずに行われるのだぞ。考えてもみよ。お前が生まれたとき、お前はそれを意識しておったか?」中島敦(『悟浄出世』)

「自分を愛せない人が、それでも自分を愛するためには、まず他人から愛されなければなりません。そして他人から愛されるためには、他人を愛さなければなりません。自分を愛することができない人は、しばしば他人を愛することもできない。ならば、どうすれば他人を愛することができるのでしょうか。難しいことですが、決して不可能ではありません。愛すべき他者との出会いを遠ざけないようにすることです」斉藤環

「いろいろなものに手を出すより、自分が最も関心のある一羽の鳥を一発必中で落とすような、例えば、指揮者で言えば、ジュリーニカルロス・クライバーのようなアプローチの方が、エレガントで、より正統的なのかもしれません。

でも、相手にもよりますが、最初は「練習」とかトライアルとして始めた人間関係が、どんどん進化して、当初の想定を超えて、2人が、まったく予期しなかった地点に到達するということもあると思います。そして、その2つの軸が時々、入れ替わったり、あるいは微妙に色合いを変えて、変奏曲のように立ち現れるので、「恋愛」は興味の尽きない対象なのだと思います」加藤淳