弟子のSです

武術の稽古日誌

今日のお稽古

太極拳講習会atスポセン。

内容は三十七式太極拳の動き方、力の使い方、感覚、第一段の用法など。

初めての方に基礎鍛錬から五指の伸展と、套路の第一式の起勢〜第十二式の十字手まで、用法を含めて3時間みっちりと。大変なボリュームだったと思う。

私は用法のおさらいができたのがよかった。金曜の太極拳教室では最近していないので。忘れかけていたものと、忘れてはいないが覚えていなかったものとがあった。

第一式:起勢 左足を真横に出し拇指球でピボット、右足はかかとでピボット。

拇指球でのピボットはかかとを踏み出して突きに体重を載せる時などに使う。かかとでのピボットは体幹に横回転の力を起こして相手を回し倒す時などに使う。

第二式:左掤、攬雀尾(さほう、らんじゃくび) それぞれの用法と、掤・捋・擠・按(ポン・リー・ジー・アン)という、太極拳の基本の力の使い方。

第三式:単鞭 前半の、相手の手を取って引き込むところ。力によらずに吸着させる(後述)。

第四式:提手 手首とひじのやや上の二点をとってひじをロックする。

第五式:靠(こう) 相手に当てる側の腕をつぶれないように形づくる。

第六式:白鶴亮翅(はっかくりょうし) 用法。相手が前方に差し出した両腕を崩して開かせる。

第七式:左楼膝拗歩(さろうしつようほ) 肩を通して左右の腕を連携させ、押し出す力にする。具体的には左手を後方にかく推進力によって右手を押し出す。

第八式の手揮琵琶〜第九式の左楼膝拗歩と合わせ、ひとつながりの攻撃の用法となる。

第十式:進歩搬攔捶(しんぽばんらんすい) 用法は手ほどき。相手に触れている方の手は力を抜いて緩衝材代わりにするという、これも太極拳の力の使い方の基本。両手で力まない。

第十一式:如封似閉(じょふうじへい) 用法と突き方。腕一本でなく全身の連関で突く。

第十二式:十字手(じゅうじしゅ) 用法。これも手ほどき。

単鞭で相手を力ずくでなく吸着させて引き込むとか、前に差し出した相手の腕を力ずくでなく崩すとか「力によらずに相手を動かす系」が不得手。うーんうーんと苦戦して「これって何なんでしょうね・・」と瀬尾さんに話しかけると「愛ですよ。Sさんにはできません」ときっぱり。昨今の白桃会においては、私に愛がないというのが所与の事実であるかのように語られて悲しい。

弁解を試みる私に、師「強姦しておいて本当の俺には愛があると言ったって誰も信じないよ」。私に脇を破かれた師の服はいまだ繕われず、負の遺産のように破れ目を見せている。衷心から反省した私は「そんなことない」という言葉を今後封印するとサイゼリヤにおいて宣言した。

ゼリヤの後は遊行に繰り出して人生二度目のビリヤード。ハンデをつけてもらったら師に勝った。将棋も覚えたてに飛車角落ちで一度勝っているから、これはいわゆるビギナーズラックであろうか。しかしまあ何でしょう、精度がネックというあたり、武術もビリヤードも同じですね。