弟子のSです

武術の稽古日誌

汝の敵を愛せよ

一昨日の剣術では刀でなく間合いを見ることが大事だとわかったが、その後師から「では、間合いの本質とは何ですか? 物理的な距離ですか?」と問われる。これ以上近寄られると危険だという「感じ」かしら・・と思っていると「間合いとは愛です」。

私「敵との間にある間合いが愛だと言われてもピンと来ません。やはり愛の最低要件として、相手を「好き」という情がまず存在するのではないでしょうか?」

師「あなたが今ピンと来ていることは全部ずれています」

私「私のピンと来る愛は「好きな」相手をわかろうとすることです」

師「好きな相手の何がわかるんですか?」

私「何を考えているのかとか、何をされたら嫌なのかとか、何をして欲しいと望んでいるのかとか」

最後の返信をしながら、これ、相手が敵でもおんなじだ、知りたいことだ・・と思った。

師「愛があるから間合いが生まれる。どうしてかは自分で考えてみましょう」。

エアマスター』を読んでいて初めて自分で套路の用法が一つわかった。それは攬雀尾の後半のところ。ジーのかたちで打撃を受けとめ、ふところに相手を引き込んで双按で返すのだ。按や靠のような相手に当たっていく型は、どれも直前に相手との距離を縮める動きが入ってるんだな。