弟子のSです

武術の稽古日誌

「豆腐百珍」を振り返る

連休中に師宅で開催されたイベント「現代豆腐百珍」に行ってきた。 当日の模様は師のブログに。下戸の私は白飯を片手に、和食・お惣菜風・エスニック・イタリアン・・と多彩な味を楽しませていただいた。空腹に人前で調理する高揚感も手伝って、最初は食べるもの食べるものあんまり美味しくてこれからどうなっちゃうんだろうと思ったが、皿数が進むにつれお腹がふくれて評価のハードルも上がり、盛り付けも雑駁になっていった。最後の師の料理はグリルプレートから直接食べた。お腹ぱんっぱん。 当日、ポテンシャルは高いと遠回しに低評価だった私の「とろろ豆腐(木綿豆腐+長芋+みょうが+しそ)」はそんなわけで残り物となり、タッパーでお持ち帰りしたのだったが、自宅でお豆腐ごとつぶしてぐちゃぐちゃにかき回して白いご飯にのせ、刻み海苔を振ったところ俄然いける感じになった。焼いたお肉と合わせても「ねぎし」の定食風で美味しいと思う。 おみやげにいただいたおからは翌日ホットケーキミックスと混ぜて「おからドーナツ」になった。師宅では豆苗の残りが水栽培されている。 食卓こそは人がその初めから決して退屈しない唯一の場所である。(ブリア・サヴァラン) 大事なこと。後片付けの際、ふだん家でするように食器を重ねて運びかけて師に叱られた。くつろいでうっかり気が緩み、失敗した。あとから師が次のようにツイートされていた。私には稽古の場だということを忘れていたと反省する。 たとえば高級料亭で高価な器で料理を出されたとき、客は食べ終わったあと重ねたりはしない。器に傷がつくからだし、たとえ傷がつかない材質のものであっても、それがぞんざいな扱い、非礼であると伝わるからだ。 一番よい食器を出してくれた人に対して、ぞんざいに器を扱ってみせる振舞いをする。それが人を傷つけることが分からない。