弟子のSです

武術の稽古日誌

8月3日

書きかけの記事があったけどちょっと衝撃的なことがあってそちらに囚われている。水曜日に稽古に向かう途中、乗った電車で人身事故が起き、私の車両がよりによって「救出」作業が行なわれている現場の踏切前に停車したのだ。警官や消防や鉄道の人達が懸命に復旧作業する傍らに、不自然な大きさの「それ」は置かれていた。たぶん上半身しかなかったと思う。何か訴えるように顔をこちらに向けていた。壮年の男性であった。 遅刻してなんとか道場に辿り着いたはいいがビジュアルの記憶が鮮明で震えが止まらない。それでも稽古に集中して少し落ち着いたような気がした。すみません、ちょっと非日常的なものを見たもので、とあとで弁解したところ、師が瀬尾さんとRさんに「どうしよう、弟子が死を非日常と言っている」と言った。 現場では「看護師ですが何かできますか?」と名乗り出た乗客もいるというのに、不甲斐ないこときわまりないが、やはりそのあとも引きずっているのか、どこか自分がおかしい。ちょうどその日は大学時代に自殺した親友の命日でもあり、不穏な気持ちに拍車がかかった。
これ、運転手さんとか、よほどの精神的ケアが必要だろうな・・・。西武線ではその日の深夜にも人身事故があり、終電間際の電車に飛び込んだその人は死に切れず、先頭車両の乗客は気の毒に、床下に呻き声を聞きながら半時間ほど閉じ込められていたという。 いくら心神喪失とはいえ自殺は迷惑する人があまりに多いし、何より本人が損!! あんな死に方して、魂が喜ぶわけないよ。哀れなご遺体の記憶が蘇るたび(私があんたの分まで生きる)と思う。今日から、今のいまから幸せになろう。合掌。 http://doranekodoradora.blog123.fc2.com/blog-entry-375.html