弟子のSです

武術の稽古日誌

前十字靭帯断裂とは

前十字靭帯断裂について、これまでに集めた情報をまとめてみます。 前十字靭帯とはひざのお皿の裏側にあり、大腿骨と脛骨をつなぐ4本の靭帯のうちの最も重要な1本で、ひざの安定性に関与しています。損傷・断裂すると基本的に自然治癒しないので、競技レベルでのスポーツに復帰するためには、手術によって再建するしか治す方法はありません。しかし保存療法によっても、日常生活や軽度のスポーツであれば問題なくこなすことができるようになると言われています。
再建手術のデメリット ・リハビリを含め治療に長期間を要する ・再断裂しないという保証はない
保存療法のデメリット ・手術に比べてスポーツ復帰時期が遅い ・完全断裂の場合は、放置すると不安定性によりひざ崩れが起きやすくなり、半月板や関節軟骨に二次的な損傷をきたすことが多い。この症状は筋力では改善されないことが多く、関節の変形(変形性膝関節症)が進行しやすいと考えられている
再建手術は時間をおいても可能ということなので、私はとりあえず保存でいこうと考えています。保存療法の目標は「半月板損傷と軟骨損傷の予防」そのための最大のポイントは「ひざ崩れの予防」です。具体的には以下のようになります。
ひざ崩れの予防 ・支柱つきサポーターの使用 ・ひざ頭とつま先が同じ方向を向くように、立ち方・歩き方など基本動作から訓練する ・ジャンプや急な方向転換、ひねる動作など、誘発する動作を徹底的に避ける
半月板損傷と軟骨損傷の予防 ・ひざにかかる負担を減らしてやる(杖をつく、筋力をつける、太らない、生活を洋式にする、階段を使わない・・) ・コラーゲンやコンドロイチンを多く含む食品をとる(鶏手羽先、ナンコツ、牛スジ、ウナギ、アンコウ・・)
前十字靭帯断裂は大きなケガではありますが、スポーツ選手だけでなく、一般人にとってもそれほど珍しいものではないようです。しかし変形性膝関節症を患う母75歳を見ていますと、これはとてもつらく、生活の質を落とすものだという感じが強いです。ケガをしたおかげでひざ痛を生涯経験せずにすんだ、という展開につなげられればいいですね。前十字靭帯を切り、保存療法を選択した人が勇気づけられるような経過がこれから報告できるといいと思います。おわり