弟子のSです

武術の稽古日誌

鶏むね肉問題[実践編]

前回の記事を研究編とすると、今回は実践編だ。「研究者」としての考察をふまえて、次は「実践者」としてもう一歩踏み込んでくださいと師に言われたのである。

ネットの適職診断などで、私は「研究者」向きだといわれることがある。確かに、ネタを集めてはああでもないこうでもないと思索するのが性に合っている。理合いをひたすら追求する武術が、だから好きなのかもしれないが、同時にインプット過多、頭でっかちになりがちだ。なのでアウトプットとしての「実践」を求められたことには首肯するものがあった。

実践として指示されたのは「Twitterの動画の尺で、Sさん流の鶏むね肉動画を作ること」という、前回の課題以上に「無理難題」感のあるもので、正直、手を付けるまで全然できる気がしなかった。前回の記事に書いた通り、私はそもそも日常生活で鶏むね肉を調理する習慣が無く、さらにスマホで動画を撮る習慣も、ましてやそれを編集する習慣も皆無だったからだ。

それでも始めてみれば、首尾よく調理された鶏むね肉はとてもおいしく、動画編集アプリは(私に苦手意識を植え付けたiMovieと違い)素人にも扱いやすいものが今はいくつも公開されていて、遊び心のままに進めていったら、私にも動画が作れたのだった。

お肉を叩く時の拳は、稽古で習った「石臼」(中指を尖らせる握り方)です。

撮影したものを見ると、自分の動きはなんとガサツなことかと思う。ここが見苦しいとか、こうすればきれいに見えたのに、ということが客観視できたという意味では、今回の課題は演武の稽古にもなったかもしれない。

師にはキャッチーなBGMの使用許可だけでなく、研究編の製作指導からアプリの使い方指南までお世話になった。座学の音声を師が録音し公開しているので、リンクを貼っておきます。

「鶏むね肉レシピ動画の比較と関連づけて武術の流派性を論じよ」という課題の製作指導
https://youtu.be/k6vzub2DwhQ

研究編の考察でわかったのは、YouTubeの再生回数で見ると、鶏むね肉料理は「揚げレシピ」「揚げ焼きレシピ」が人気なことだったが、自分ならもう少しあっさりめのものでないと沢山は食べれないなあ、ということで今回「蒸しレシピ」にしてみた。鶏「ハム」といっても私のはきっちり成形してないので、タテに細かく割いたりして、広くお料理に使い回しがきき便利です。そうめんの季節も本番、チキン南蛮と唐揚げに飽きたらぜひお試しください。