弟子のSです

武術の稽古日誌

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

武術的なものの考え方について

先日またもや、うーんとうならされる事を師に言われた。 数年前、師からうかがった喩え話にこういうものがある。 「地震で家が潰れて火事になりました。家の下敷きになり足が挟まれて動けません。傍らにノコギリが落ちています。火が迫ってきます。足を切り…

合気いろいろ

そりゃ月に十何回稽古に来るというのも熱心、また遠くから通うのも熱心、であるけれども私の熱心さはその熱心さと質、量ともに本質的に違う。どうしても合気を会得するのだというすさまじい執念があった。みんな考えないでただくり返しているからうまくいっ…

渡辺信之師範の演武を見て

太極拳で戦うというのは人を吹っ飛ばすことではない。傾聴と理解、情報処理能力の速度で戦うということ。 無機物である床とひとつになる、有機物(生物)である相手とひとつになる。そして力を出すというかもらうというか、自分は倒れず相手を崩す。そういう…

稽古メモと近況

武術の稽古を始めたすぐから「どうやって両手の防御を突破して懐に入るか」「相手の '門' を突破するか」という疑問をずっと、それこそ数年越しで抱いていたけれど、先日の稽古でハラリと腑に落ちたのは、「門」などというものは無い、ということだった。そ…

稽古メモ

「柔よく剛を制す」はよく知られているが、それと対をなすものとして「剛よく柔を断つ」という言葉もあるそうだ。先週の金曜日はそれを稽古した。押し合って膠着状態でいるところを一気に断ち切って相手の力の方向に崩す。 柔の動きが太極拳らしさだとすると…