弟子のSです

武術の稽古日誌

歯痛のばか

治療中の歯のところが痛い。

私は内臓はわりと丈夫なほうだと思うのですが、外界とのインターフェース的な部分?が昔から弱いのです。歯が悪い、視力が弱い、爪が剥がれやすい、すぐにアザができる、等々。でもって、そういうインターフェースの脆弱さが歳を経るごとに加速度的に目立ってきてる気がします。自分の身体は自分の意のままに動く、そんな身体への信頼が失われるお年頃。若さとは不如意に満ちた人の一生を哀れんで神様が下さったボーナスポイントではないかとすら思われる。

人間に努力で自由になる可能性が残されているのはたったひとつ、魂だけだと痛感する。それなのに、痛みは全てをぶち壊しにする。痛いのは嫌!これは私一人がヘタレなのではなく、人類共通、普遍の心の叫びであろう。でなきゃ拷問という手法が有効なはずがないもの。

身体にあんまりなトラブルがあるとそれに囚われてしまって、抽象的な思考・遊びが難しくなりますね。こうなってみると、師の説く強さの要諦であるところの「しぶとく、面白おかしく生きる」が後半生においてはいよいよ切実に、リアルな必要性を帯びてくる。面白おかしく生きるために、なにしろ痛いのは困る。何とかされなければならない。

弱音を吐いて少しすっきりしたところで、さて流動食でもとりましょう。明日は9日ぶりの稽古です。