クララは牛に驚いて
ひざを悪くしてから全力疾走ができなくなり、災害の時などに逃げ遅れたらやだなと思っていたのですが、昨夜炒飯を作っていたら視界の端に黒い邪悪な物体がかさかさ・・。Gだ!と思う間もなくガステーブル沿いにこちらに向かってきて、事もあろうに、大きな声を出した私のエプロンにダイブしたではありませんか。次の瞬間、私は隣の茶の間に立っていた。見ていた母がそれはすごい速さだったと言った。
「クララ、お前・・」「・・わからないの・・わたし、怖くて夢中で」。
走れる。動ける。それで予防のために手術を受けるという選択はアンジェリーナ・ジョリーならともかく私にはできない。ひざの負担を減らしながらせいぜいやりたいことをやろう、行きたいところへ行こうと今は思う。