弟子のSです

武術の稽古日誌

今日のお稽古

巣鴨にてマンツーマン30分+子供空手教室50分。

太極拳では出されていた課題を発表するも落第して再提出となった。套路の動作を言葉で表現するというのは、ある動作をその動作たらしめている原理に、それと同格の名前を与えてやることだった。たとえば「梃子」「万力」といった具合。套路をするというのは自身をその原理に委ねること、原理に動かされることだから、それがわからないままお手本を外見だけ似せても、それでは「似せようとする自分」から常に離れられない。これは大変に大きくて深い課題だと気づく。

空手では足払い、打撃、受け、体重を載せた突き落としと突き上げ、稲妻蹴り、回し蹴りなど。

生徒のMくんが今日はモチベーションだるんだるんでやって来てグニャグニャしていたが、稽古が進行して私がヒートアップするにつれ彼も集中してきた。師に注意されれば態度を改めるし、思えば一人で1時間集中して稽古するというだけでも未就学児にはけっこうな課題だろうから、たいしたものである。

私にとってこの空手教室は師の打撃や受けを間近で見て実際に触れられる貴重な機会であり、短時間ながら得るものが多い。師の蹴りを見ていると、足で蹴るというより、足という棒状の凶器をぶん回しているようだ。

稽古後、空手教室のチラシをいくつかの場所に頼んで置いてもらったりしながら、師が大学時代を過ごされたという西巣鴨の町を歩く。まったく土地勘のない場所を歩くのはちょっとした小旅行のような気分だ。流れ流れてJR板橋駅近くの「オセヨ」という韓国料理店に落ち着く。座学のつもりではいるものの、空腹でいるところにお肉と炭火とお箸を用意され、師も私が(師の夕食に)箸をつけることを特段止めなかったので、過日の師のツイート「目の前に鉄板があり、そこに焼けてる肉があったなら、躊躇なく食べる。 誰の仕業かとか、料金が幾らかは後で考える」を遂行することとなった。それはじつに夢のようにおいしく、結果的にお肉をおかわりした。それでも師がマッコリを注文しなければ一人2000円ちょっとで収まったはずだから、すごい良心的なお店である。

「Sさんはネガティブな事ばかり記録に残しますけどね、こういう楽しい事があったことも書いたらいいんですよ」三枚肉をごま油の塩ダレにつけてサンチュとえごまで巻いておいしかったです、ぐいぐい飲み食いする師は野獣のようでした、でいいのかなあ・・・・。考えさせられるお話もたくさん伺ったので、今後の稽古やブログに反映させていきたい。

聞き間違いでなければ、別れ際に師は、今日はいつものとんかつ屋どうしようかな、と仰っていた。焼肉のあとでとんかつを食べる選択肢があるんだ・・・