弟子のSです

武術の稽古日誌

「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」

「カッコ悪くなることを怖がらずに素の自分をモロだしにする勇気」かあ・・

この人は私を好いてくれているであろうという何人かを思い浮かべる時、その人は私が私だから好いてくれるんだろうし、私が望むカッコいい私じゃなくても、私は私でいれば充分なのだと頭では思う。望む自分と違うとか何とか、自意識にがんじがらめになって浮かない様子でいる方がよっぽど印象がマイナスだと頭では思う。

漫画を描いていた大昔、半端に見場のカッコいい漫画ってカッコ悪いなあと思っていた。サークルとか運営しながら漫画は個性の数だけ誰にでも描けると確信していて(それこそ「一人一武術」的に)、むしろ素人が一生懸命描いたような拙い絵の漫画が私には魅力的にうつり、絵は下手なら下手なほどカッコいい位に思っていた。

「カッコいい・カッコ悪い」の妙をわかっていたはずの私が、時を重ねること幾星霜、体を張った自己表現たる「生きる」ことについて、つまり武術とかスタイルとかについて、カッコいいとはどういうことやら、訳のわからないことになっている。

カッコ悪くなることを怖がっていない、という時点で既にカッコいいよね・・・