がんばらない引越し
師が急遽引越しをされるとのことで手伝いに行く。引越し先は今のお住まいから歩いて5分ほどの場所だ。台車もリヤカーも使わず、荷物をぽいぽいと放り込んだ小さな衣装ケースを手で持ち運ぶという地道な方法で6〜7往復した。
リュックには本
多摩とは異なる町の様子をもの珍しく観察しながら歩く。師は大きく回り道して犬張子を買ったり、歩みを止めて紅葉狩りをしたりしている。こんな牧歌的なことで終わるのだろうかと思ったら、終わらなかった。しかし壊れものはあらかた運んでつつがなく新しい場所に納まったし、師がいいと仰るのだからこれで良しとしよう。
テレビも冷蔵庫もない師の部屋。クールだ・・・
師の住む西池袋は箱庭のような町だ。そこで人がほっこりお茶を飲んだり、将棋を指したり、時々いがみ合ったり、猫があくびをしたりしているのだ。師の暮らしぶり、引越しぶりを拝見し「死ぬまで飽きない趣味は生きること」の意味が少しわかったような気がした。